産経のデマと小林正のデマが酷似(笑)

産経新聞が10月8日に「成績下位と日教組議員の得票数が多い地域には、一定の相関関係がうかがえた。」と報じた内容がデマであり、

http://sankei.jp.msn.com/life/education/081008/edc0810080731000-n1.htm
魚拓:「組合と学力に関連性はあるか? 低学力地域は日教組票多く」話題!‐教育ニュース:イザ!
(pr3さんによると記事中の「日教組の組織内候補(民主党の計2議員)」というのは那谷屋正義議員と、神本美恵子議員とのこと。)

得票率ではなく得票数で比較しているという指摘については

産経の記者があまりにも。 - 黙然日記(廃墟):pr3さん
>この比較は統計的に、ひいてはこの記事自体に、まったく意味がありません。
組合と学力に関連性はないと思う - kei999の日記:kei999さん
>この結果から「日教組の強いところは学力が低い」と言えるなら、「公明党の強いところはもっと学力が低い」
>と言わなければいけません。

などのブログですでに反証されていて、他にも、日教組の候補者に日教組の人だけが投票するわけではないというもっともな指摘もされたりしているわけですが、どうやらこのデマの発信源は前回のエントリ*1でも取り上げ、上の記事中にも登場している自称教育評論家・小林正(ただし)*2氏のようなんです。というのもチャンネル桜2008年1月14日放送の中で小林正氏は日教組の組織率がどうたらこうたらとくっちゃべった後、以下のようなことを言っているんだな。
日教組vs文科省2 of 3

(話がダラダラと長いので一部dj19による要約を含む。)
2:10 〜

小林正「日教組の各県ごとの組織率なんですが、50%以上の組織が16県あるんですよ。」

4:20 〜 民主党・神本美恵子議員と自民党義家弘介議員の比例での各県の得票数をパネルを使い比較しながら

小林正「去年の参院選挙、神本(神本美恵子議員)って日教組の組織代表が比例ででたんですよね。」

6:15 〜

小林正「神本にかなりの票をだした県というのは全国学力調査の結果でいうと順位的には下の方が多いんです。こういう相関性はあるんすね。」

6:43 〜

小林正「産経の阿比留(阿比留瑠比)さんという記者がね、これ(全国学力調査の結果)が公表されたときに朝、電話がかかってきてね、日教組の組織率と今度の学力調査の結果というのは相関性がありますかというから、あんまりないと思いますよと、というのはね、秋田県はトップなんですけれども組織率は5割を越えているわけです。でも秋田の場合は組織率が高くても影響力がぜんぜんないんですね。一概にね、相関性をうんぬんすることは出来ないけれども、くくっていえば、政治闘争を一生懸命やっていて、ゆとり教育路線で、人権とか平和とか児童の権利条約とかを前面に出しているような県というのは、学力的に低いという結果がでている。」

どうでしょう。勝手な思い込みで日教組と学力を関連づけた産経の記事と同じこと言ってますよね。 そして出ました!運動家あびるん(笑)

それにしても全国一斉学力テストの実施やテスト結果の公表を義務として強制するべきだ、と主張している人達(小林正氏や中山成彬氏など)って、テスト結果を子どものためではなく自己の利益のための日教組批判に利用したり、得点差や順位ばかりに興味を示したり、「テスト学力」ではない本当の意味での「学力」についてまったく不問にしたりと、そもそも教育を語る資格すらないような人達ばかりに思う。間違いなく子どもの学力低下よりこいつらの劣化した脳みそのほうが深刻だ(笑)