この人達は「東京裁判の呪縛」という呪縛からいつ脱却すのかなぁ

田母神氏が新設した講義「歴史観・国家観」の講師名が明らかに。 - Transnational Historyで氏名の公表をかたくなに拒否したといわれている八木秀次センセイですが、最近の動向が気になったので同氏が理事長を務める日本教育再生機構のHPをヲチしてみたら
http://www.kyoiku-saisei.jp/network/sy-tokyo60.html


《判決60年特別企画シンポジウム》 今あらためて問う! 東京裁判
「文明の裁き」か「勝者の裁き」か? 日本は「侵略」国家だったのか?


基調講演:渡部昇一氏(上智大学名誉教授、道徳教育をすすめる有識者の会・代表世話人
パネリスト:櫻井よしこ氏(ジャーナリスト)
      坂元一哉氏(大阪大学教授)
      牛村圭氏(国際日本文化研究センター教授)
      八木秀次氏(高崎経済大学教授、日本教育再生機構理事長)
コーディネーター:伊藤隆氏(東京大学名誉教授、育鵬社歴史教科書編集会議座長)


主 催:東京裁判判決60年シンポジウム実行委員会(実行委員長 伊藤隆
後 援:産経新聞社  同「正論調査室」 雑誌「正論」 ほか
協 賛:日本政策研究センター 日本教育再生機構 神社本庁 神道政治連盟 モラロジー研究所 日本会議 偕行社 日本郷友連盟 日本協議会 日本文化チャンネル桜 教科書改善の会 「立ち上がれ!日本」ネットワーク ほか

某大新聞社とのズブズブな関係をここまで簡潔にまとめた資料は珍しいと思いましたのでメモしておくことに。それにしても憂国の士の心を揺さぶる豪華な保守系メンバーと右翼団体です(苦笑)
田母神「論文」を最優秀賞に選んだ審査委員長の渡部昇一センセイのお話はいつもの「東京裁判で日本人は自虐史観を植え付けられた」→「パール判事は東京裁判を否定している」→「マッカーサー自衛戦争と言っている」→「日本は判決を受け入れたのだ、裁判を受け入れたというのは左翼の主張」という(ネトウヨを魅了してやまない)見事なワンマン・デスマッチなんだろうなぁ。
もう勘弁してよー


ついでに、渡部昇一センセイの主張について、いくつか疑問を書いておく


1、日本が天皇の名において受諾したポツダム宣言10条では戦争犯罪人を裁判にかけて処罰すると述べているけど、いまからどうやってポツダム宣言の受諾を撤回するの?
参照『東京裁判の有効性を担保する二つの法理 - ポ宣言と通例犯罪 : 世に倦む日日

2、日本はサンフランシスコ講和条約サンフランシスコ平和条約)11条で東京裁判などの裁判(判決)を受諾しているけど、いまからどうやってサンフランシスコ講和条約の調印を撤回するの?

3、もし仮に(ありえないことだけど)サンフランシスコ講和条約の11条を撤回できたとしましょう。すると東京裁判で刑を執行した日本政府は不当な違法行為を行なったことになり、刑を執行された日本国民に対して損害賠償責任が生じてしまうことになりますが・・・・
参照『サンフランシスコ条約11条の訳語)』


どうするの? ドラえもん 助けてよー


(追記:読み返してみたらマッチポンプの使い方がなんかおかしいなぁと思ったので後から訂正しました。他にもおかしな語句などありましたらコメ欄かブコメで気軽に御指摘いただけると助かります。ただ、こちらでは「はてなユーザー」のみコメントを書き込める設定にしてありますので、はてなIDをお持ちでない方は「美しい壺日記」のほうへコメントお願いします。)