Nスペ「兵士はどう戦わされてきたか」とか、Where is the loveとか。

録画しておいた昨日の午後9:00から放送されたNHKスペシャル「戦場 心の傷」シリーズの1回目「兵士はどう戦わされてきたか」を見ました。戦場に送られた兵士がかかる心の病「PTSD心的外傷後ストレス障害)」を扱った、たいへんすばらしい内容の番組でした。PTSDという診断名が最初に認知されたのは1980年で、精神科医のロバート・リフト氏らの提言をうけたアメリカ精神医学会が診断マニュアルに診断名PTSDを追加したのが最初だそうです。ロバート・リフト氏はベトナム戦争の帰還兵の心の変化にいち早く気付いた精神科医で、帰還兵らの心理状態や症状の分析を開始し、兵士の深刻な「心の傷」「トラウマ」が後の人生に重大な悪影響をもたらすことをつきとめたわけですが、それは、第一次大戦で「シェル・ショック」という至近距離で砲弾が炸裂したことによる精神錯乱状態がみつけられてから、じつに60年以上も経ってからのことだったのでした……。


番組では日中戦争、太平洋戦争での日本兵にも同じ症状が多くみられていたことが少し触れられていました。千葉県の病院に残されている当時の資料には「幻視」「幻聴」という記述や、電気ショックによる治療が行なわれていた記述などが残っているそうです。


番組全体を通して感じたことは、軍隊というのはそれまで普通の一般市民であった人達を訓練により「敵を殺す」ことの心理的な抵抗を取り除き、効率よく戦わせる兵士につくり変える場所なんだなあと改めて思ったことです。そして、兵士達は戦場で新たな現実に向き合うことになり帰還後に精神的に苦しむことになる人も多いということです。今夜もこの後、シリーズ2回目「ママはイラクへ行った」を午後10:00から放送するそうですので、みなさんぜひみてください。参照:NHKスペシャル


さて、アメリカの「テロとの戦い」の口実になっている9.11米同時多発テロから7年が経ちましたが、7年前といえば自分はまだ学生で、この事件が起こったときは深夜のバイト中でした。その頃付き合ってた彼女(約半年後にふられるんだけどな。涙目w)からのメールで第一報を知るわけですが、半信半疑状態で家に帰りテレビをつけて、あの飛行機がビルに突っ込む映像を見たときの衝撃は今でも忘れることはありません。当時の自分はといえば政治や戦争のことなど頭の片隅にもなく、車やヒップホップや好きなことにだけハマっていて、いま思えば・・・なヤツですね(苦笑)


まぁ、そんなわけで当時はブラック・アイド・ピーズのWeekendやJoints & Jamなんかはよく聴いていたわけですが


【PV】Black Eyed Peas feat. Esthero - Weekend
【PV】 Black Eyed Peas - Joints and Jam - ニコニコ動画


↑おっー!なっつかすぃー!ニコ動にアップされてるJoints & JamのPVなんて今みても顔がヤバくて、かなりウケるんだけど、コメでもやっぱり「wwwww」がいっぱい付いてる(笑)


なんでこんな話を書いたかというと、これは知ってる人も多いと思うんだけどブラック・アイド・ピーズにはWhere is The Loveという反戦?・反差別の曲があります。「反戦歌=暗い、カッコわるい」と拒否反応をするのではなく、うまく表現できませんがこの曲を聴いて「なにか」を感じてもらい戦争について一度じっくりと考えてみてほしいと思ったわけなんです。「なにか」については例えば、アメリカがいま行なっている掃討作戦は本当にテロ根絶になっているのだろうかとか、憎しみと暴力の悪循環になっていないかとか、人それぞれいろいろとあるんじゃないかと思います。ここらへんのことについは自分もまだ考えがまとまっていないし、書き出すとひじょーに長くなりそうなので日をあらためて。


Black Eyed Peas feat. Justin Timberlake - Where's The Love?


(歌詞の日本語訳はhttp://www.geocities.jp/cafe_musik/BEP.htmより転載しました。)


世界はどうなっちまってるんだ?ママ
人々は母親がいないかのように生きてる
世界中がドラマ中毒なんじゃないかと思うよ
物事に引きつけられることだけがトラウマをもたらす
海を越えて、yeah、俺たちはテロを止めようとするけど
未だにテロリスト達は存在してる
アメリカ、巨大なCIA
ブラッズ、クライプス、KKK
けど、もしあんたが自分の人種を愛する心を持ってさえいれば、
あとは差別から抜け出すだけだ
差別することは憎しみだけを生み出す
もしあんたが嫌うなら怒りを抱くようになる、yeah
悪こそはあんたがやって見せてることだ
そしてそいつはまさに黒人がどうやって働くかってこと
なあ、それを正しい方向に持ってくためにあんたには愛が要るんだよ
自分の心を制御して、瞑想して
魂が愛に引き寄せられるようにするんだ

人々は殺し合い、死んでいく
子どもたちは傷つき、あんたは彼らが泣くのを聞く
説いていることを実践してくれよ
そして不正に扱われても反発しないでくれ

父よ、我らを助けてください
啓示をお与えください
人々は私に問わせ続けるのです
愛はどこにあるのかと

それは全く同じじゃないけど、いつだって変わらないんだ
新しい日々は奇妙で、世界はまともじゃないんだろうか
愛と平和がそんなに強いものなら
どうして愛のかけらが居場所をなくしてるんだ
国家が爆弾を落とし続ける
毒ガスが弱い者の肺を満たす
進み続ける苦痛で若者が死ぬ
だから自分自身に愛は本当になくなってしまったのかと問うてみるんだ
それで俺は自分自身に本当に何が悪くなっているのかと問うてみる
俺たちが生きているこの世界で人々は与え続け
謝った判断を下し、奴らの未来像だけが配当
お互いに尊敬せず、兄弟を否定し
戦争は続いてくけど理由は隠されたままだ
真実は秘密にされてる、それは不都合だから隠されてる
真実を知らないなら、愛を知ることも決してない
みんな、愛はどこにあるんだ、なあ(わからない)
みんな、真実はどこにあるんだ、なあ(わからない)
みんな、愛はどこにあるんだ、なあ

* 繰り返し

世界の重みをこの肩に感じる
年を取るにつれて、人々は冷たくなっていく
俺たちのほとんどは金儲けだけを考えて
利己主義が自分だけの方向を生み出す
間違った情報をいつもメディアに見せられる
否定的な姿が主な基準
若い心にバクテリアより早く感染していく
子ども達は映画で見たことを実行する
人間性の価値に何が起こっても
平等の正しさに何が起こっても
愛を広げる変わりに俺たちは憎しみをばらまいてる
理解不足が人々を結束から遠ざけているんだ
それが俺が時々重圧を感じる理由さ
それが俺が時々沈んでしまう理由さ
俺が時々重圧を感じるのも当然さ
俺の信念を苦境に立つ愛する人々のために生かさなきゃいけないんだ

* 繰り返し