麻生政権の迷走

2月5日の衆議院予算委員会での麻生首相の答弁は、構造カイカク路線を突き進むことも決別することもできない麻生政権の迷走ぶりを改めて浮き彫りにするかたちになりました。

■2008年9月12日 自民党総裁候補討論会 PDF6ページ目
(PDFファイル)http://www.jnpc.or.jp/cgi-bin/pb/pdf.php?id=364

麻生候補「 経営者として申しあげさせていただけば、まず間違えていただいては困るのは、私は郵政民営化を担当した大臣ですからね、忘れないでください。私が総務大臣として担当しておりました。私が担当としてやらせていただきましたので。」

■2009年2月5日 衆議院予算委員会質疑 
NHKニュース)http://www3.nhk.or.jp/news/k10014000521000.html

麻生総理「小泉総理大臣の下で、わたしは郵政民営化に賛成ではなかったが、内閣の一員として最終的には賛成した。皆、勘違いをしているが、わたしは総務大臣だったが、郵政民営化担当大臣ではなかった。担当は竹中平蔵大臣だったことを忘れないでほしい。妙なぬれぎぬを着せられると、はなはだおもしろくない」

5日の発言をめぐっては、自民党内からも郵政民営化推進派だけでなく見直し容認派からも批判が相次ぎました。7日には主要各紙社説が、そこまで言うならなぜ反対しなかった、いまさら反対だったとは無責任だ、といった主旨の批判を一斉に行なっています*1。それをうけ、麻生首相は9日の衆院予算委員会で、郵政民営化について「(総務相就任時は)賛成ではなかった。その後2年間で勉強し、民営化の方が経営効率を上げられる可能性があると判断し、最終的に民営化に賛成した*2」と述べ、「賛成ではなかった」とした5日の国会答弁を修正するはめになったのでした。

それにしても改めて思ったのですが、自民党郵政選挙で大勝したころと、構造カイカク路線の弊害がいたるところで噴出している今とでは、国民が政府に求めることはだいぶ違ってきているわけですから、こんな時代に取り残されてしまったような政権では、もうダメじゃないかと。いったい民意を問い直す総選挙はいつ行なわれるのでしょう(^^;

追記:2月9日の報ステ

上記で引用している麻生首相の2008年9月12日の自民党総裁候補討論会での発言や、2009年2月5日、9日の衆議院予算委員会で二転三転する答弁など。


http://www.youtube.com/watch?v=y1A0vTutp-o