原発関連の学べる情報リンク集

福島第1原発放射能漏れ爆発事故が起きてから50日ほどが経ちました。
事故直後から個人的にブックマークしたもので、これは多くの人に読んでもらいたい見てもらいたいと思った記事や動画を勝手にまとめてみました。

原発は低コストで経済的というウソ


事故が起きたときの電力会社の巨額の賠償費用を考慮すれば「原発の経済合理性」は説得力を持たないことは明らか。

東電の悪夢、問われる原発の合理性 吹き飛んだ2兆7000億円弱 :日本経済新聞 東電の悪夢、問われる原発の合理性 吹き飛んだ2兆7000億円弱 :日本経済新聞 2011/4/12
(1/2ページ:キャッシュ)http://megalodon.jp/2011-0413-0738-23/www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E2EAE290E08DE2EAE2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
(2/2ページ:キャッシュ)http://megalodon.jp/2011-0413-0738-42/www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E2EAE290E08DE2EAE2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;df=2


さらに、巨額の賠償費用を差し引いたとしても原発はもっとも高コストなのです。

東日本大震災:福島第1原発事故 原発の問題点を聞く/上 /京都 - 毎日jp(毎日新聞) 東日本大震災:福島第1原発事故 原発の問題点を聞く/上 /京都 - 毎日jp(毎日新聞)2011/4/10 
(上:キャッシュ)http://megalodon.jp/2011-0407-0829-05/mainichi.jp/area/kyoto/news/20110403ddlk26040355000c.html


◇事故前から最も割高 - 大島堅一・立命館大教授

「『総単価』を電源別にみると、原子力10・68円▽火力9・90円▽水力7・26円。一般水力3・98円、揚水53・14円で、「原子力+揚水」は12・23円に跳ね上がる。原発は安価ではないどころか、国民にとっては最も割高であることが明らか/原発の最大の課題は放射性廃棄物の処理・処分を含む発電後の放射性物質の扱い/ここで問題なのは、劣化ウラン、減損ウランは高速増殖炉で利用できるとして廃棄物に分類されていないこと/高速増殖炉の見通しが立たない現状では廃棄物として加わる恐れがある。」

東日本大震災:福島第1原発事故 原発の問題点を聞く/下 /京都 - 毎日jp(毎日新聞) 東日本大震災:福島第1原発事故 原発の問題点を聞く/下 /京都 - 毎日jp(毎日新聞)
(下:キャッシュ)http://megalodon.jp/2011-0410-1638-30/mainichi.jp/area/kyoto/news/20110410ddlk26040370000c.html


◇推進路線、転換は不可避 - 大島堅一・立命館大教授

「東電には事故に伴う原発自体の被害と周囲への被害補償費が生じる。全容は不明だが、少なくとも数兆円規模になるだろう/事故を考慮すれば、原発は生み出す経済的利益よりも損失の方が大きいのではないか。」


上記の大島堅一教授が使用しているデータ資料

第48回 原子力委員会 資料 PDF「原子力政策大綱見直しの必要性について - 費用論からの問題提起」大島堅一 2010/9/7
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2010/siryo48/siryo1-1.pdf


プルサーマルという誤魔化し


実用化できていない高速増殖炉の開発から世界はとっくに撤退しているが、今も手放さないでいる日本。
追い込まれプルサーマル推進という経済性、安全性を犠牲にして資源的にも意味のないことに突き進んでいる。


小出裕章氏のプルサーマル発電批判がわかりやすすぎる!(文字おこし):ざまあみやがれい! 小出裕章氏のプルサーマル発電批判がわかりやすすぎる!(文字おこし):ざまあみやがれい!


プルサーマル公開討論会佐賀県):平成17年12月25日
1/7【原発問題】推進派vs反対派 小出裕章氏(1)
http://www.youtube.com/watch?v=2WVTSIZNiVs

7:20あたりから京都大学小出裕章氏の説明がはじまります。


同討論会の動画、質疑応答を含む全ての議事録、パネラー紹介などは、佐賀県くらし環境本部原子力安全対策課が作ったホームページにも掲載されている。


プルサーマル公開検討会:平成17年12月25日:佐賀県 プルサーマル公開検討会:平成17年12月25日:佐賀県


CIA文書が明かす原子力導入のシナリオ


日本の原子力は、東西冷戦の対立構図が激化するなかでアメリカがそれまでの政策を180度転換(1953年のアイゼンハワー大統領の「原子力の平和利用」演説)し自陣営に取り込む戦略として導入された。
日本側では当時、読売新聞の社主で筋金入りの反共主義者であった正力松太郎とその部下である柴田秀利がCIAのエージェントとして原子力導入の立役者となった。
1954年のビキニ水爆実験による第五福竜丸の被曝が、広島・長崎の記憶とつながり反米感情共産党などの左翼勢力の拡大を懸念したアメリカ側と日本側の反共主義者とは利害が一致していたのだ。毎日新聞が記事にしている。


→■特集ワイド:「国策民営」 日本の原子力、戦後史のツケ - 毎日jp(毎日新聞) 特集ワイド:「国策民営」 日本の原子力、戦後史のツケ - 毎日jp(毎日新聞)2011/4/20
(キャッシュ)http://megalodon.jp/2011-0420-1550-07/mainichi.jp/select/wadai/news/20110420dde012040004000c.html


原子力導入と同時期にテレビもまたアメリカの「日本に対する心理戦略計画」の一貫として世論操作のため導入された。
そして、原子力は「経済的」で「クリーン」な「夢のエネルギー」と現在も変わらぬ冠がつけられ宣伝され、財界もビッグビジネスと期待した。


→1994年放送のNHK現代史スクープドキュメント
1.原発導入のシナリオ 〜冷戦下の対日原子力戦略〜
http://www.youtube.com/watch?v=ZnPdkg-lZE8

2.原発導入のシナリオ 〜冷戦下の対日原子力戦略〜
http://www.youtube.com/watch?v=q3ArbIOEj80
3.原発導入のシナリオ 〜冷戦下の対日原子力戦略〜
http://www.youtube.com/watch?v=qIXfThyaehY


原発核武装


原子力高速増殖炉が日本の国策として推進された理由のひとつに、高速増殖炉もんじゅ)は核兵器の材料となるプルトニウムの生産に適しているので軍事転用も可能という考えがあった。


97〜09年まで原子力委員会の委員を務めた吉岡斉氏は「核抑止力に相当するものをもんじゅによって日本は持っている」と発言している。


→「核抑止力に相当するものをもんじゅによって日本は持っている」
http://www.youtube.com/watch?v=w-B8ZrsLxws


1960年代後半に外務省で核武装が検討されていた記録もある。


→政府 核兵器保有の検討していた
http://www.youtube.com/watch?v=3aFP8EIYAkU


現実主義という非現実主義

反射鏡:「神話」に支えられた「現実主義」のワナ=論説委員・岸本正人 - 毎日jp(毎日新聞) 反射鏡:「神話」に支えられた「現実主義」のワナ=論説委員・岸本正人 - 毎日jp(毎日新聞)2011/4/10
(キャッシュ)http://megalodon.jp/2011-0429-1042-09/mainichi.jp/select/opinion/hansya/news/20110410ddm004070002000c.html


 現状を肯定する現実主義が是とされ、反原発の主張はもちろん、原発の安全性を問題視する議論さえも「非現実的」と社会の片隅に追いやられた。

 「非現実的」な主張を唱える者に対しては、「左翼」「反体制」などのレッテル貼りも行われた。これが、原発の安全論争そのものを萎縮させてしまった面は、否定できない。

 こうして、現実主義が、実は神話に支えられているという根本的矛盾は、社会の大方から忘れ去られてしまった。安全について思考を停止したまま、「現実」に逃げ込んだ。そこに、ワナがあった。

耐震の安全確保と規制を担当していた委員のトップによる反省

東京新聞:「津波想定甘かった」 耐震指針関与 入倉氏が謝罪:社会(TOKYO Web) 東京新聞:「津波想定甘かった」 耐震指針関与 入倉氏が謝罪:社会(TOKYO Web)2011/4/5 
(キャッシュ)
http://megalodon.jp/2011-0429-1119-26/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040502000041.html


国の「耐震設計審査指針」改訂作業の中心となった国の原子力安全耐震設計特別委員長の入倉孝次郎・京都大名誉教授
 「想定以上のことが起こっても安全なように設計されていないといけない。科学の力が及ばないということは絶対に言ってはいけない。それが原発の『設計思想』のはずだ」 「何があっても多重防護で大丈夫って言ってきたのが、うそだった。人災だと思う」

無視された警告


メディアは「想定を超えた」「想定外」という言葉をしきりに使っているが、地震学の権威、神戸大の石橋克彦氏は、岩波書店の雑誌「科学」97年10月号の論文「原発震災〜破滅を避けるために」のなかで、津波で電源が止まり、炉心溶融が生じ水蒸気・水素爆発がおこり格納容器や原子炉建屋が破壊される事故が起りうると警鐘を鳴らし、2005年には衆院公聴会でも警告をしていた。


→■発信箱:すべて想定されていた=福岡賢正(西部報道部) - 毎日jp(毎日新聞) 発信箱:すべて想定されていた=福岡賢正(西部報道部) - 毎日jp(毎日新聞) 2011/3/29
(キャッシュ)http://megalodon.jp/2011-0329-1524-59/mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20110329k0000m070181000c.html


同様の指摘(地震津波による原発電源喪失炉心溶融の可能性)は共産党の吉井英勝衆院議員(京大工学部原子核工学科卒)によって2006年10月27日の国会や、それ以降もたびたびされていた。しかし、対策をするよう求められていた国や東電はまともに対応してこなかった。


福島第一第二原発事故を予見していた日本共産党吉井英勝衆院議員(京大工学部原子核工学科卒)の国会質問(その3)/地震で電源が破壊され冷却システムが機能停止する危険を2006年に指摘 福島第一第二原発事故を予見していた日本共産党吉井英勝衆院議員(京大工学部原子核工学科卒)の国会質問(その3)/地震で電源が破壊され冷却システムが機能停止する危険を2006年に指摘


2007年7月24日の日本共産党福島県議団による東電への申し入れ。


2007 福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ - 日本共産党福島県議団 2007 福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ - 日本共産党福島県議団


上記の雑誌「科学」97年10月号の石橋克彦「原発震災〜破滅を避けるために」を含めて、過去に雑誌「世界」「科学」に掲載された原発に関する論文の一部がコチラで無料公開されている。


東日本大震災関連のお知らせ:岩波書店 東日本大震災関連のお知らせ:岩波書店