イタリアがリビア植民地化を謝罪

2008/8/31 時事通信 リビアのインフラ整備に50億ドル投資へ=植民地時代の補償で−イタリア
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-AFP019150.html

写真はベンガジに到着したベルルスコーニ伊首相を出迎えたリビアの最高指導者カダフィ大佐=右

ベンガジリビア)30日AFP=時事】イタリアのベルルスコーニ首相は30日、地中海に面したリビア北部のベンガジで同国の最高指導者カダフィ大佐と会談し、イタリアがリビアを植民地としていた時代に与えた損害について謝罪し、同損害に対する補償を目的とした総額50億ドル(約5440億円)の友好協力協定を締結した。

ベルルスコーニ首相はカダフィ大佐に対し、「われわれが与えた深い傷に対してイタリア国民の名において遺憾と謝罪を表明するのが、政府の長としての私の義務だ」と伝えた。この後、同首相とカダフィ大佐は友好協力協定に署名した。首相は同協定について「リビアのインフラ整備に対して年2億ドル(約220億円)を今後25年にわたり投資するもの」と述べた。

これに対しカダフィ大佐は「2人の勇者が植民地主義の敗北を認める歴史的な瞬間だ」と表明するとともに、「リビア国民は不当な扱いに耐えた。イタリアは謝罪と補償をしてしかるべきだ」と付け加えた。

リビアは1911年にイタリアに占領され、12年から第2次世界大戦中まで同国の植民地となった。同大戦中に英国とフランスに一時占領された後、1951年に独立した。〔AFP=時事〕


今日の赤旗によると、この友好協力協定には第二次世界大戦イタリア軍に徴用されたリビア人への年金支給も含まれているそうです。また、ベルルスコーニ首相は調印式に先立ち記者団に「今回の合意は植民地時代にイタリアがリビアに損害をもたらしたことを全面的かつ道徳的に認めるものだ」とも語ったそうです。


【追記】
・Italy apologises to Libya for colonial era damage(AFPの英文記事)
 http://news.yahoo.com/s/afp/20080830/ts_afp/italylibyadiplomacy
YouTube - Italy seals Libya colonial deal(BBC NEWS 調印式の様子)
 http://jp.youtube.com/watch?v=Hk_S8WkxTew